KDDI CORPORATION 統合レポート 2016 17
特 集
国内通信市場が成熟化し、お客さま数の大幅増加が困難 となっていく中、国内における新たな成長軸として、「au 経済圏の最大化」を目指します。
国内通信事業の持続的成長に加え、国内通信事業の基盤 の上で新たな収益を創出していきます。
国内通信市場の長期的な課題である少子高齢化・人口減 少による市場縮小リスクを見据え、もうひとつの新たな成 長軸の確立に向け、グローバル事業を積極展開していきま す。主にモバイルを軸とした「グローバルコンシューマ事 業」と、法人市場をターゲットとした「グローバルICT事 業」を中心に、グローバル事業基盤の拡大を目指します。
1.au経済圏の最大化 2.グローバル事業の積極展開
オンラインサービス 金融事業 物販事業
のお客さま基盤
決済事業
電力小売事業
経済圏の拡大・強化
国内通信事業の
持続的成長
グローバル事業の
積極展開
au経済圏の最大化
質 的 拡 大
面的拡大
新たな成長軸
新たな成長軸の確立に向けて
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※ au経済圏とは、オンラインコンテンツから、オフラインのコンビニなどにおける実店舗決済、 さらに両方にまたがるコマース・金融などを含む、auの顧客基盤上の新たな経済圏を表す
プリペイドカード クレジットカード
決済プラットフォームの整備
従来のキャリアビリング(=auかんたん決済)による オンラインサービス取引での収益化に加え、オフライン
(実店舗)サービス取引も収益化していくための決済プ ラットフォームとして、2014年5月に「au WALLETプ リペイドカード」を、同年10月には「au WALLETクレ ジットカード」をそれぞれ開始しました。「au WALLET」 有効発行枚数(プリペイドカード+クレジットカード) は、2016年3月末時点で1,790万枚に到達し、現在も順 調に拡大を続けています。
au WALLETの拡大
ライフデザイン企業への変革
通信企業から「ライフデザイン企業」への変革
当社は、従来の通信サービスに加え、あらゆるお客さ まのライフステージに応じたさまざまなサービスを「au ライフデザイン」として総合的に提供することで、既存 の国内通信事業の基盤や決済プラットフォームを活かし ながら、相乗効果を発揮し、au経済圏の拡大を目指して いきます。
「auライフデザイン」では、auショップを活用した実 店舗でのコマース事業である「au WALLET Market」や オ ン ラ イ ン で の「au WALLET Market powered by LUXA」において、食品・日用品の販売など生活に関わる あらゆる商品・サービスを提供します。また、2016年4 月からの電力小売全面自由化に伴い、各地域の電力会社 から電力供給を受けてサービス提供をする「auでんき」 の開始、さらには当社が出資している企業が提供する生 命保険、損害保険、住宅ローンをauブランドの金融商品 として代理販売する「auのほけん」および「auのローン」 も扱っています。なお、商品の提供に際しては、今後迎え るIoT時代において、IoTとサービスを組み合わせるな ど、通信事業者ならではの強みを生かすことにより、新た なビジネスチャンスの創出も可能と考えています。
1.au経済圏
※の最大化
生命保険
生命保険
ひかり
ケータイ ひかり
ケータイ スマホ
スマホ 損害保険 損害保険 ローン ローン
でんき
でんき
日用品
日用品
食品
食品
オムニチャネル化
全国約2,500のauショップ 1,447万会員*のauスマートパス
ライフステージに応じた
サービスの進化 提供する基盤の強化 お客さま体験価値を
au ID
auライフデザイン
* 2016年3月末現在
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*2 付加価値ARPA=付加価値ARPA対象収入(決済手数料収入+自社サービス 他収入)÷auお客さま数
*3 決済手数料収入=auかんたん決済およびau WALLET決済手数料収入
*4 自社サービス他収入=auスマートパス・物販をはじめとする自社サービス 販売収入および広告収入など
付加価値ARPA*2
多様なお客さま接点
当社の強みのひとつであるお客さま接点については、 2016年3月末時点で1,447万会員に達したオンライン での接点である「auスマートパス」と、オフラインでの接 点である全国約2,500店舗のauショップをさらに強化 し、連携を図ることで、オムニチャネル化を推進してい きます。また、2016年3月には、国内最大手のテレビ通 販企業であるジュピターショップチャンネル株式会社を 連結化し、新たなお客さま接点を構築しました。
この当社独自のお客さま接点を活かし、auの通信サー ビスに加え、電気や金融、コマースなどのあらゆる商品・ サービスを「auライフデザイン」として、お客さまの趣味 嗜好に応じて提案していきます。電力や金融を通信サー ビスとセットでご加入いただくことで、auスマートバ リュー(モバイルと固定通信のセット割引サービス)での 成功事例と同様に、セット割引サービスの特長である解 約率低減効果が期待できるとともに、そのお支払いをau WALLETクレジットカードで決済いただけるようにな れば、お客さまにとってのメインカードとなり、流通総 額の拡大とポイントの循環モデル構築につながっていく ことも期待できます。
各サービスの強化に加え、当社の決済プラットフォー ム を ご 利 用 い た だ く こ と で お 客 さ ま へ 還 元 さ れ る WALLETポイントの循環モデルの構築を通じて、2016 年3月期に7,300億円であったau経済圏流通総額を、 2017年3月期には1.2兆円へ、そして、中期目標の最終 年度となる2019年3月期には2兆円超まで拡大するこ とを目指します。
au経済圏の拡大に伴う付加価値ARPAの伸張
2016年3月期における「付加価値ARPA」(auのお客 さま1人当たりの付加価値売上)は440円でした。うち、 auスマートパスをはじめとする自社提供サービスなど の収入分が320円、2大決済プラットフォーム(「auかん たん決済」+「au WALLET」)を通じた決済手数料収入分 が120円でした。
2017年3月期の「付加価値ARPA」は、au経済圏の 拡 大 に 伴 い、au WALLETの 決 済 手 数 料 収 入 や「au WALLET Market」などのサービス収入が拡大すること で、前期比13.6%増となる500円を見込んでいます。 au経済圏 流通総額*1
*1 「auかんたん決済」および「au WALLET」による決済額に加え、auのお客さま 基盤上でのコマース・エネルギー・金融などの経済活動の規模を加えた指標
2015 2016 2017(予) 2019(予)
3,800億円
7,300億円
1.2兆円
2兆円超
■au WALLET ■かんたん決済 ■その他
2016 2017(予) 120
320
150
350 440円
決済手数料収入*3 500円
自社サービス他収入*4 など
(3月31日に終了する各決算期)
(3月31日に終了する各決算期)
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グローバルコンシューマ事業
全世界における携帯電話の普及率は、2000年時点にお いては12.1%でしたが、2013年時点では94.4%に達し ています。一方、SIMカードの複数所有を考慮した場合、 人口普及率としては2013年時点で未だ約48%にとど まっており、2020年までには15億人の新たなモバイル ユーザーが生まれると言われています。*
当社では、グローバル事業の成長軸として、モバイル を中心とした海外通信事業を推進しています。
*出典:総務省 平成27年版 情報通信白書
※日本国内を除く
当社連結子会社であるKSGMがMPTと共同で運営して いるミャンマー通信事業において、携帯電話基地局の増設や 運用体制の強化、エリア拡大などのネットワーク品質向上を 行い、現在すべての州のエリアをカバーし、人口カバー率 96%を実現しています(2016年3月末時点)。
今後は、さらなるエリア拡大、通信品質の向上、お客さまサ ポート体制の強化、な
らびに旺盛なデータ需 要にあわせたご利用い ただきやすいサービス の拡充などを図ってい きます。
ミャンマー通信事業において、さらなる
ネットワーク品質および信頼性向上などを推進中
2016年3月、当社は、モンゴル国内携帯電話契約者シェア No.1のモビコムの株式を追加取得し、同社を連結子会社とし ました。モビコムは、お客さまからご好評いただいている「安 心」「信頼感」などのブランド価値および高品質のサービスを 強みとしており、2016年5月には、4G LTEサービスおよび モンゴル通信事業において4G LTEを開始
TELEHOUSEのあゆみ
2.グローバル事業の積極展開
2010’s
2000’s
1990’s
1980’s
1997●New York/Broadway 1998●
1997●London/Metro
2009●Paris/ 2010●London/ Docklands West 1990●London/
Docklands North
2011●New York/Chelsea
2011●Istanbul
2012●Frankfurt
●Moscow
2000●香港
●ソウル
2008●北京/BEZ
●シンガポール
2010●Hanoi
●上海/張江
2011●香港/CCC2013●北京/BDA
●上海/金橋 2009●Cape Town
2010●Johannesburg 1996●Paris/Jeuneurs
1999●London/ Docklands East
●Paris/Voltaire 1989●New York/Teleport
アフリカ アジア
欧州 米州
2016●London/ Docklands North Two Los Angeles
Magny
当社は、「TELEHOUSE」ブランドとして、世界13の国 と地域・24都市・48拠点でデータセンターを展開して います。1980年代に米国で開業したTELEHOUSEの総 床面積は、2016年3月末時点で447,000m2となってい ます。英国ではTELEHOUSE LONDONの拡張を進めて おり、最新の環境技術を活用したグリーンデータセン タ ー「Docklands North Two」(23,000m2)が2016 年夏開業予定です。
クラウドファースト時代の昨今、高い電力需要への対 応と環境への配慮という、相反する課題に応えつつ、同 時にキャリア・ISP・クラウド事業者などへの接続をご提 供することが、お客さまのデータセンター選定において 最重要項目のひとつになっています。当社は、お客さま の主要ハブ地域において、第一にお選びいただける、接 続性の高さを生かしたプレミアムデータセンター事業者 として、引き続き事業規模の拡大を図っていきます。
グローバルICT事業
高速インターネット環境 を利用した映像サービス
「MobiPlay」を開始しま した。引き続き、4G LTE 対象エリアの拡大など、 モンゴルの通信社会の発 展に貢献していきます。
今後も、国内外で培った品質と信頼性を強みとする当社の 技術・ノウハウを活かし、人口が多く経済社会が急速に発展 している新興国や、3Gから4Gへのビジネスモデル革新に 対する需要が顕在化するエリアなどを中心に、当社のリソー スを投入し、参入国の国民の皆さまの生活の質的向上と経済 発展に貢献していきます。